なぜやるの? 終活の必要性を解説

ご葬儀お役立ち情報

終活は、自分の希望を残し、家族の負担を減らすために行うものです。何も準備しないまま判断力や体力が低下すると、医療、介護、資産、葬儀に関する重要な決断を、家族が本人に代わって引き受けることになります。
終活で取り組む内容は大きく「資産の整理」と「自身に関する希望」の2つに分かれます。この2つを整理しておくことが、家族と自分の将来を守ることに直結します。

終活は、家族と自分の将来のために行う

終活は、家族と自分の将来を守るために行うものです。

家族にとっては、本人があらかじめ希望や資産の状況を整理しておくことで、手続きや判断の負担を大きく減らせます。ローンや負債、デジタル資産の存在が伝わっていなければ、家族が相続の場面で債務を引き継いだり、アカウントの解約手続きに追われたりすることになります。

自分にとっては、医療や介護、葬儀に関する希望をあらかじめ残しておくことで、人生の最終段階を自分の意思に沿って迎えられます。

終活は、残される家族のためだけでなく、自分の希望を実現するための準備でもあります。

終活は必要ないという考え方には、リスクがある

「自分には大した財産がない」「家族に任せれば大丈夫」「終活は縁起が悪い」といった理由から、終活は自分には必要ないと考える人がいます。

しかし、何も準備しないまま体力や判断力が低下すると、医療、介護、財産、葬儀についての希望を自分で伝えられなくなります。本人の意思が分からないまま家族が判断を迫られると、決断の重さが家族の精神的な負担になるだけでなく、家族間で意見が割れてトラブルに発展するケースもあります。

老いは誰にでも訪れます。健康なうちに準備を始めておくことで、家族が判断に迷う場面を減らし、本人の意思を反映した選択につながります。

終活でやることは、2つに分類する

終活が必要な理由を理解したうえで、実際に何に取り組むかを把握しておくことも重要です。取り組む内容は、大きく「資産の整理」と「自身に関する希望」の2つに分かれます。

資産の整理は、相続や手続きの場面で家族の負担を減らすことに直結します。自身に関する希望は、医療や介護、葬儀について本人の意思を残しておくことで、家族が判断に迷う場面を減らします。

どちらから始めるかは状況によって異なりますが、家族への影響が大きい資産の整理から先に進めると、相続や手続きの準備が整いやすくなります。

資産の整理

終活で資産を整理する目的は、相続の場面で家族の負担を減らすことと、自分自身がこれからの暮らしを把握して過ごすことの2つにあります。

整理の対象は、預貯金や不動産などのプラスの資産だけではありません。借入金や連帯保証債務といったマイナスの資産も含めて書き出しておくことが重要です。把握しておくべき主な項目を挙げると、以下のものが対象になります。

  • 預貯金、年金、有価証券、投資信託、暗号資産
  • 不動産、生命保険、損害保険
  • クレジットカード、各種ローン、借入金、連帯保証債務
  • サブスクリプションや暗号資産のデジタルアカウントのIDとパスワード
  • 公共料金の口座引き落とし先

資産の内容はエンディングノートや終活チェックリストに記載しておくと、家族が相続の手続きを進める際の手がかりになります。終活における相続の進め方について詳しく知りたい方は、終活における相続のポイントを解説も併せて確認してください。

終活チェックリストの作り方について詳しく知りたい方は、終活におけるチェックリストの作成方法を解説も併せて確認してください。

自身に関する希望

医療や介護、葬儀に関することは、家族が判断に迷いやすい領域です。本人の意思があらかじめ残されていなければ、家族が代わりに決断を迫られることになります。

延命治療や介護の要望、葬儀やお墓の形式、臓器提供の意思表示、家族へのメッセージといった項目が、自身に関する希望の主な対象です。希望の内容はエンディングノートや遺言書に記録しておくことで、家族が手続きを進める際の判断材料になります。エンディングノートの作り方について詳しく知りたい方は、終活におけるエンディングノートとは?作るときのポイントを解説も併せて確認してください。

希望の内容は人によって異なりますが、書き残しておくこと自体が、家族の精神的な負担を減らすことにつながります。

よくある質問

終活は何歳から始めるべきですか
終活に決まった開始年齢はなく、何歳からでも始められます。ただし、判断力や体力が低下してからでは、希望を整理したり手続きを進めたりすることが難しくなります。葬儀やお墓の希望、医療、介護の備え、財産の管理、遺言書、身の回りの整理など、項目は多岐にわたるため、健康なうちから一つずつ進めておくことが現実的です。
終活を始めるきっかけには、どのような事がありますか
定年退職や年金の受給開始、健康状態の変化、親の介護の終了、配偶者の葬儀など、人生の節目や身近な出来事をきっかけに始める人が多くいます。40代、50代から準備を始めるケースもあり、特定のタイミングが決まっているわけではありません。自分の生活や状況に合わせて、身近な整理から手をつけることが、継続して進めるうえでの現実的な方法です。
終活は一人でもできますか
終活の多くの項目は、一人でも進められます。エンディングノートへの記入や不用品の整理、自筆証書遺言の作成などは、専門家を必要とせず自分で対応できます。ただし、介護や法律に関わる項目は、手続きのミスが無効につながるケースもあるため、行政書士や弁護士といった専門家に相談することが選択肢になります。おひとりさまの終活について詳しく知りたい方は、何をやるべき?おひとりさまの終活を解説も併せて確認してください。
終活にお金はかかりますか
終活にかかる費用は、取り組む内容によって異なります。エンディングノートや終活チェックリストの作成、自筆証書遺言、不用品の整理などは費用がかかりません。一方、公正証書遺言の作成、死後事務委任契約、任意後見契約、住居全体の生前整理、墓じまいなど、専門家に依頼する項目については費用が発生します。
終活は誰に相談するのがよいですか
終活の相談先は、内容によって異なります。自治体や地域包括支援センターは無料で相談できる窓口として利用しやすく、法律や財産に関わる内容は弁護士、税理士、司法書士、行政書士といった士業が対応します。葬儀やお墓については葬儀社、財産管理については信託銀行も相談先の一つです。相談先の詳細について知りたい方は、終活の相談先は?相談窓口と相談内容を解説も併せて確認してください。

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中川 貴之