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葬祭プランナーの谷花 美穂

相談員 : 谷花 美穂

葬儀社を選ぶときのポイントを解説

ご葬儀お役立ち情報

葬儀社選びで「安さ」だけを基準にすると、思わぬ後悔を招くことがあります。価格が低く見えても、実際には追加費用が重なったり、十分なお別れの時間が持てなかったという声も少なくありません。特に、仲介型の葬儀サービスでは、申し込み先と施行会社が別であることも多く、対応に不満を感じるケースもあります。大切なのは、「費用」ではなく「どんな時間を過ごしたいか」という視点で選ぶこと。この記事では、後悔しないための葬儀社選びのポイントと、安さの裏に潜む落とし穴を5つの視点から解説します。

はじめて葬儀社を選ぶときに知っておくこと

葬儀社選びで最も大切なのは、「何を重視するか」を明確にすることです。

葬儀は多くの人にとって突然訪れるもので、十分な準備期間がありません。そのため、「とにかく安く」「口コミが多いから」といった曖昧な判断で選び、後悔を感じるケースが少なくありません。

たとえば、表示価格に惹かれて依頼したものの、追加費用が重なって倍近い請求になったり、お別れの時間が5分も取れなかった、という事例もあります。

だからこそ、最初に「費用・内容・対応の何を大切にしたいか」をはっきりさせ、その軸に合った葬儀社を選ぶことが、満足のいく見送りにつながります。

葬儀社選びが難しい3つの理由

葬儀社選びが難しい最大の理由は、違いが見えづらく判断基準が不明確だからです。

主な理由は以下の3つに集約されます。

  1. 時間がないこと:訃報から葬儀まで通常2~5日と短く、冷静に比較検討する時間がほとんどない。
  2. 情報が分散していること:料金やサービス内容、口コミが複数のサイトや媒体に分かれており、一元的に比較しづらい。
  3. 専門用語が多く違いが分かりづらいこと:火葬式、家族葬などの呼称が葬儀社によって異なり、混乱を招くことが多い。

実際に、「葬儀一式◯万円」と表示されていたのに、火葬場の手配やお布施が含まれておらず、総額が倍になったという声も珍しくありません。

このように、初めての人にとって葬儀社選びは情報の非対称性が大きい買い物です。だからこそ、判断軸を持ち、仕組みを理解することが重要です。

何を基準に選ぶか、まず考える視点

葬儀社を選ぶうえでの最初の基準は、「自分たちがどんな時間を過ごしたいか」にあります。

多くの人が「金額」や「知名度」から比較を始めてしまいますが、それは目的に合わない選択につながるリスクがあります。大切なのは、「静かに見送りたい」「家族だけで過ごしたい」「しっかりと儀礼を重んじたい」など、自分たちの希望を言語化することです。

たとえば、「できるだけ費用を抑えたい」が第一であれば、最小限の直葬・火葬式プランが候補になります。一方で「後悔のないお別れをしたい」のであれば、空間演出や進行対応がしっかりしている直営型を選ぶと良いです。

まずは「価格」ではなく「目的」から考える。これが、自分に合った葬儀社選びの出発点です。

葬儀社選びは「内容・費用・地域」の軸で決まる

葬儀社を選ぶ際に最も重要なのは、「内容」「費用」「地域」の3つの観点から比較検討することです。 この3軸は、葬儀の満足度やトラブル回避に直結する要素です。どれか一つでも適合していなければ、思い通りの葬儀が実現できない可能性が高くなります。たとえば、希望する形式に対応していなければ式そのものが成立せず、費用の内訳が不明瞭な場合は後になって高額な請求を受けるおそれもあります。また、地域外の葬儀社を選んだことで搬送や手配に無理が生じるケースも見られます。

実際に消費者庁や国民生活センターにも、葬儀の費用・契約・対応地域に関する相談は毎年多く寄せられています。短期間で判断を迫られる中、軸のない選び方をしてしまうことが原因の一つと考えられます。

そのため、まずはこの3つの判断軸を整理し、それぞれの視点で必要な情報を収集・比較することが、後悔のない葬儀社選びにつながります。以下では各軸ごとに確認すべき具体的なポイントを解説します。

内容:希望する形式や宗派に対応しているか

葬儀社を選ぶ上では、希望する葬儀形式や宗派への対応力が備わっていることが最も基本的な条件です。 家族葬・一日葬・火葬式など形式の選択肢は多岐にわたり、それぞれ必要な設備やスタッフの専門性が異なります。さらに、仏式・神式・キリスト教式・無宗教など宗教的要素によっても対応範囲は大きく変わります。どのような形式でも対応できるとは限らず、対応力の幅に差が出るのが実情です。

たとえば、無宗教葬を希望したものの進行が形式的で「一般葬の流れをなぞっただけだった」と感じたケースや、仏式の葬儀で宗派に合わない読経が行われた例も報告されています。こうした不一致は、事前の確認不足によって起こりやすいとされています。

したがって、希望形式に対する対応実績や、過去の施行事例を資料・相談時に確認し、宗派・演出の柔軟性も含めて判断することが重要です。

費用:見積もりが明瞭で追加費用が把握できるか

費用のわかりやすさと追加料金の有無は、葬儀社を選ぶ際の大きな分岐点です。 一見安く見える「◯万円〜」という広告表示には、多くの場合必要最低限しか含まれておらず、火葬費・安置費・式場費などが別途加算されることが一般的です。追加費用を含めた総額が明示されていないと、契約後にトラブルへ発展する可能性があります。

実際、家族葬を15万円で依頼したつもりが、最終的に搬送・会場・返礼品などを加えて40万円以上になったという報告もあります。これは基本プランに含まれる範囲の説明が不十分であったために起こる典型的な例です。

費用については、必ず見積書を取り寄せ、「基本料金に含まれるもの」「変動しやすい項目」「オプションの有無」を確認しましょう。料金体系が明快で説明が丁寧な葬儀社を選ぶことが、金銭的トラブルを防ぐ鍵となります。

地域:希望のエリアで対応可能かどうか

葬儀社が希望する地域で確実に対応可能であるかは、円滑な式運営の前提条件です。 多くの葬儀社は地域ごとに対応エリアを限定しており、搬送・斎場手配・火葬場との連携はその範囲内で行われます。希望地域から外れた葬儀社を選ぶと、搬送に時間がかかったり、希望の火葬場が利用できなかったりするなど、実務上の支障が出るおそれがあります。

たとえば、死亡時に自宅で亡くなられた方を搬送する際、遠方の葬儀社では最短1時間以上かかる場合もあります。一方、地域密着型の葬儀社であれば、30分以内の搬送や近隣斎場の確保が可能なことが多く、対応の柔軟性にも違いが生じます。

したがって、公式サイトや資料で対応エリアが明示されているかを確認し、必要であれば事前相談で具体的な搬送・斎場の可否も聞いておくことが大切です。

葬儀はその人らしさを表現する場でもある

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span class=”bold”>葬儀を選ぶうえで重視すべきなのは、形式や費用だけでなく、故人らしさや遺族の想いが丁寧に表現できる内容になっているかどうかです。 近年では、画一的な葬儀に違和感を覚える人も増えており、儀礼的な進行に対して「誰のための式なのか分からない」「気持ちの整理ができなかった」といった声が挙がることがあります。背景には、送り手と受け手の間で、式の意味や価値が共有されにくくなっている実情があると考えられます。

こうした課題に対し、故人の生き方や価値観を反映した葬儀が注目されています。たとえば、趣味や職業に関連するアイテムを式場に配置したり、思い出の映像や写真を通じて在りし日の姿を振り返る演出が行われることがあります。こうした工夫は単なる演出ではなく、故人の存在を実感し、会葬者や家族が想いを共有するための大切な時間となります。

また、葬儀の内容を組み立てる過程では、あらかじめ家族の考えや背景に丁寧に耳を傾ける姿勢が求められます。「なぜこの形式にしたいのか」「どのような思い出を残したいか」といった視点から進行を組み立てることで、画一的ではない、その家庭に合った式が形づくられていきます。

そのため、葬儀社を選ぶ際は、用意された形式に対応できるかどうかに加えて、故人の人物像や家族の気持ちを理解し、意味のある時間として設計してくれる体制があるかどうかも、重要な判断材料の一つになります。

葬儀社は「仲介型と直営型」の2種類がある

葬儀を依頼する際、多くの人が見落としがちなのが「仲介型」と「直営型」という仕組みの違いです。

たとえば「小さなお葬式」「よりそうお葬式」などは仲介型で、実際の葬儀は提携先の葬儀社が担当します。一方で、最初の相談から施行、アフターサポートまで一貫して自社で対応するのが直営型です。

どちらにも特長がありますが、この違いを知らないまま選ぶと「見積もりと最終金額が大きく異なる」「打ち合わせした担当者と当日が別人」といったズレが生じることも。だからこそ、まずこの2つの仕組みを理解することが、後悔しない選択への第一歩となります。

葬儀社には2つのタイプがあります

「小さなお葬式」「イオンのお葬式」などの葬儀とむすびすの葬儀の違い

いただいたご葬儀費用を100%使うので

ご葬儀の満足度が高!

 
項目 仲介型 直営型
施行主体 提携先の葬儀社 自社で一貫対応
担当者 仲介会社→提携先で変更あり 一貫した担当者が対応
価格表示 安価に見えるが追加費用多い 総額明示が多く追加も明確
柔軟な対応 難しい 可能(会場装飾・進行演出など)
対応品質 どの葬儀社が担当になるかで変わる・バラつき大 教育されたスタッフが全国対応
トラブル対応 窓口と施行先が異なる 一元管理で対応が早い

目的や価値観によって最適な葬儀社の選び方は異なります。「どんな最後の時間を望むか」に応じた選び方を次で具体的に紹介します。

仲介型(紹介サービス)の特徴と限界

仲介型の葬儀サービスは、Webサイト上で安価なプランを提示し、実際の葬儀施行は提携先の葬儀社に委託する仕組みです。

申込みの手軽さや一見安価に見えるプラン内容から、多くの人に利用されています。実際に、儀式を省いて火葬のみを希望する方や、費用をできる限り抑えたいという方にとっては、合理的で選びやすい形式といえるでしょう。

一方で、施行は提携先の葬儀社が担当するため、地域や会社ごとにサービス品質にばらつきがあることや、担当者が途中で変わるケースもあり、きめ細かな対応や信頼関係の構築が難しいという声もあります。

さらに、編集部が入手した業界資料によれば、提携先の葬儀社に支払われる費用には仲介手数料として40〜50%が差し引かれている例もあり、同じ総額でも施行に使える実質的な予算には違いが生じる可能性があります。

こうした背景から、価格だけで判断するのではなく、「どんな見送り方をしたいのか」「どこに価値を置くのか」を踏まえて選ぶことが大切です。

直営型(施行一貫型)の特徴と強み

直営型の葬儀社は、すべての工程を自社で担い、仲介手数料が発生しないため、費用の全体像がつかみやすく、内容とのバランスも明確です。

さらに、担当者が一貫して関わるため、ご家族の想いを汲み取った提案や進行が可能です。サービスの質も社内教育によって標準化されており、地域差が少なく、トラブルも起きにくい構造です。

たとえば「むすびす」では、最初のご相談から当日の施行、葬儀後のアフターケアまで、同じ専任プランナーが伴走。形式や宗派にとらわれない“その人らしい葬儀”の実現に力を入れています。

一見すると仲介型より高く見えるかもしれませんが、実際には追加費用の発生が少なく、「納得できる葬儀だった」と振り返るご家族が多いのが直営型の特長です。

「どんな最後の時間にしたいか」で選ぶ

葬儀社選びの正解は一つではなく、「どのように故人を見送りたいか」によって変わります。

一口に「葬儀」と言っても、希望するお別れの時間・空間・費用感は人によって異なります。にもかかわらず、「安いから」「有名だから」という理由で選んでしまうと、期待と現実のギャップに後悔が残ることがあります。

たとえば、手厚く送りたいと思っていたのに、実際は「火葬炉の前で5分間しかお別れできなかった」といった事例も。その一方で、「形式より費用を抑えたい」と考える方には、簡素なプランが適している場合もあります。

大切なのは、自分や家族の想いに合った選択をすることです。以下では、「火葬だけでよい人」「しっかり送りたい人」それぞれに合った会社の選び方を紹介します。

「火葬だけでよい」なら格安業者でも問題ない

「形式にはこだわらない」「とにかく費用を抑えたい」というニーズには、仲介型や格安専門の葬儀社がマッチします。

たとえば、高齢で知人も少なく、家族のみで火葬式を希望する場合などは、最小限のサービスで十分なケースがあります。火葬式なら10万円〜20万円程度で行えることもあり、事前に追加費用の確認をすればトラブルも防げます。

「簡潔に済ませたい」「予算を最優先したい」という目的がはっきりしていれば、格安プランでも後悔は少ない選択肢です。

「しっかり送りたい」人は内容と納得感を重視する

「しっかり故人と向き合いたい」「感謝を伝える時間がほしい」と考えるなら、安さよりも納得できる内容を提供できる会社を選ぶと良いです。

実際に、施行事例では「読経の時間を長くとりたい」「生前の写真や映像を式場で流したい」など、個別の希望に柔軟に応えることで、ご遺族から「悔いなく送れた」との声もあります。

式の内容、会場の雰囲気、プランナーとのやりとりも含めて、葬儀は「体験」であり、価格では測れない満足感があります。

「安い葬儀」でよくある失敗パターン5選

「安さ」で選んだ結果、葬儀後に後悔するケースは少なくありません。

インターネット広告や比較サイトでは「〇〇円から」といった安さが目立ちますが、実際には表示価格と請求額が大きく異なったり、サービス内容に不満が残るケースも。「思ったのと違った」という苦い経験をしたご遺族の声も多く寄せられています。

ここでは、特に多い失敗のパターンを5つ紹介します。これらを知っておくことで、自分に合わない選択を避けやすくなります。

1.表示価格と請求額が違う(追加費用の罠)

「9.8万円〜」などの安い表示に惹かれて依頼したものの、蓋を開けてみると式場使用料・安置費用・火葬料などが別途加算され、結果的に30万円以上になることも珍しくありません。

特に仲介型サイトでは、提携業者によって料金体系が異なり、「基本プランには含まれていない」費用が後から加算されやすくなっています。

見積書に「何が含まれているか」「何が別料金か」を明示していない会社は要注意です。

2.担当が変わっても安心できる「引き継ぎ体制」があるか

担当者が変わること自体は、実は大きな問題ではありません。むしろ大切なのは、情報共有の仕組みが整っており、誰が対応しても安心して任せられる体制があるかどうかです。

属人的な体制では、急な担当変更があった際に引き継ぎミスが起こりやすく、ご遺族の不安や不信感につながります。一方で、会社全体でお客様情報を一元管理していれば、担当が変わってもスムーズな対応が可能です。

実際に「事前相談と当日で担当者が違ったが、同じように丁寧に対応してもらえた」という声も多く、葬儀社の組織としての対応力が試される部分でもあります。

誰が対応しても安心できる体制が整っていること。それが、信頼できる葬儀社を選ぶ重要なポイントです。

3.ほとんどお別れの時間が取れなかった

格安プランでは火葬時間のスケジュールが優先されるため、お別れの時間が5分未満、もしくは棺に顔を見せられずに終了することもあります。

「最期にしっかりお別れしたかったのに、慌ただしく終わってしまった」という後悔は、取り返しがつかず、心に大きく残ってしまいます。

費用を抑えたい場合でも、「どのような別れができるのか」を事前に確認してください。

4.希望の葬儀形式が実現できなかった

宗教的な作法や演出、写真や音楽の使用など、故人や家族の希望を形にしようとしても、「その形式には対応できない」と断られるケースがあります。

とくに仲介型の場合、依頼先の葬儀社によって対応できる内容がバラバラで、当日に初めて制限を知らされるという事態も起こりえます。

どんな形式に対応しているのか、柔軟な対応が可能かを事前に確かめておくことが大切です。

5.結果的に「高くついた」感覚が残った

一見安く見えても、プラン外の費用や追加オプションが重なり、結局「普通の葬儀と変わらない金額だった」「不満が残る分、損をした気がした」と感じる方も少なくありません。

本当に満足度の高い葬儀とは、単に安く済んだものではなく、「納得できる別れができた」と感じられる内容であることが前提です。

安さだけで判断するのではなく、「総額と内容」をトータルで比較することが重要です。

後悔しない葬儀社選びの6つの判断基準

葬儀社選びにおいて「安いから」という理由だけで決めてしまうと、後悔するケースが少なくありません。

価格の安さは確かに魅力ですが、それだけでは測れない「対応力」や「透明性」が、満足のいく葬儀を実現するカギとなります。

信頼できる葬儀社を見極めるために、多くの利用者が「ここを見ておけばよかった」と振り返る5つの判断基準を解説します。

1.情報公開と透明性を重視する

葬儀社選びでは、料金やサービス内容の透明性だけでなく、口コミやSNSでの情報公開の有無も重要な判断材料です。透明性の高い会社はお客様との信頼関係を築きやすく、不安を軽減します。

実際に、SNSやGoogleクチコミでのリアルな声や事例を公開しているかどうかは、安心材料の一つです。口コミ改ざんのリスクもあるため、操作されにくいプラットフォームを中心に情報を確認しましょう。

葬儀社名 youtube Instagram TicTok
むすびす 登録者数 4.91万人 フォロワー 2.3万人 フォロワー 3.8万人
公益社 登録者数 95人 フォロワー 152人 利用なし
ティア 登録者数 1370人 フォロワー 130人 利用なし
大成祭典 登録者数 8人 利用なし 利用なし
東京祭典 利用なし フォロワー 826人 利用なし
日比谷祭壇 登録者数 534人 フォロワー 319人 利用なし
田中葬祭 登録者数 11人 フォロワー 7589人 フォロワー 13人
小さなお葬式(仲介会社) 登録者数 8780人 フォロワー 140人 利用なし

※2024年11月時点

こうしたSNS発信状況も「見せられる葬儀社かどうか」の判断材料の一つとなります。

2.実績や口コミに信頼性があるか

葬儀社を選ぶ際には、実際に利用した人の評価や体験談が大きな判断材料となります。特に「対応の丁寧さ」「費用の透明性」「希望通りの進行だったか」といった点は、事前には分かりづらいため、口コミで補うことが重要です。

ただし、すべての口コミが公平とは限りません。葬儀比較サイトや一部の評価プラットフォームでは、広告収益を目的に運営されており、評価の中立性や掲載基準に疑問が残るケースも存在します。実際には評価が操作されていたり、都合の悪いレビューが削除されたりすることもあります。

そのため、口コミを参考にする際は、Googleクチコミのように第三者による書き込みが中心で、運営者による編集の影響を受けにくい媒体を重視しましょう。評価数が多く、★4.0前後のバランスが取れた内容であれば、極端な偏りが少なく、信頼性の高い傾向があります。

さらに近年では、葬儀社がSNS上で実際の施行事例や式場の雰囲気、スタッフの対応風景を公開するケースも増えています。写真や動画を通じて具体的な様子が伝わるため、「自分たちにも合いそうかどうか」を見極める材料として役立ちます。

結局のところ、オンライン上の情報だけに頼るのではなく、資料請求や無料相談を通じて実際に接点を持つことが、もっとも確実な判断方法です。数字では見えない部分にこそ、その葬儀社の姿勢や誠実さが表れるものです。

実際、消費者庁が2021年に発表した調査でも、一部の業界口コミサイトでは掲載情報が運営元の意向により調整されていた事例が報告されています。

3.見積もりが明確か(総額と含まれる内容)

信頼できる葬儀社は、「総額」と「内訳」を明確に提示してくれます。

見積書の不明瞭さは、追加費用トラブルの原因になります。特に「〇〇円〜」といった最低価格表示だけでは、実際の支払い額が大きく異なることがあるため注意が必要です。

たとえば「火葬式15万円〜」と表示されていても、実際には安置日数の追加、式場利用料、搬送費などが別料金として発生し、最終的に30万円を超えたという事例もあります。一方、明確な見積もりを出す業者は「この費用には〇〇が含まれます/含まれません」と丁寧に説明してくれます。

不明瞭な見積もりは後悔のもと。契約前に「何が含まれているか」「どの費用が変動しやすいか」を必ず確認しましょう。

4.担当者が一貫して対応するか

「担当者が一貫して対応すること」が必ずしもベストとは限りません。むしろ、組織として一貫性を持った対応ができる体制こそが、安心感につながります。

確かに、同じ担当者が最初から最後まで対応すれば、情報の引き継ぎが不要でスムーズに感じることもあります。しかし、個人任せにすることで「対応の属人化」が発生し、万が一その担当者が休んだり交代した際に、情報共有が不十分でトラブルにつながる可能性もあります。

たとえば「打ち合わせ内容が記録されていなかった」「急な変更が反映されていなかった」などの声は、個人依存の体制でよく見られる失敗例です。実際に信頼できる葬儀社では、チームで情報を共有し、どのスタッフでも同じ水準の対応ができるような体制を整えています。

大切なのは「誰が担当しても安心できる仕組み」があるかどうか。その体制こそが、最終的な満足度やトラブル回避に直結します。

5.希望する形式・宗派に対応できるか

自分たちが望む形式の葬儀を行うためには、葬儀社がその形式・宗派に十分な対応実績を持っているかを確認する必要があります。

たとえば、仏教といっても宗派によって作法や進行が異なり、また近年ではキリスト教・神道・無宗教の葬儀や、お別れ会形式など多様なニーズがあります。対応経験の乏しい葬儀社では、形式を正しく理解していなかったり、僧侶や司式者との調整が不十分だったりといったリスクが生じます。

事前相談では、「その宗派や形式に対応した実績はありますか?」「過去に行った事例の写真や内容を見せてもらえますか?」といった質問が有効です。また、提携している僧侶の宗派や、無宗教での演出対応の柔軟性なども、事前に明らかにしておくポイントです。

形式や宗派への対応力は、納得のいく葬儀の実現に直結します。希望がある場合は、「対応できる」だけでなく「どの程度の実績があるか」を必ず確認しましょう。

6.トラブル対応・キャンセルポリシーが明示されているか

万が一のトラブルや予定変更に備えて、キャンセルポリシーやトラブル時の対応方針が明確に示されているかどうかは、安心して依頼するうえで不可欠です。

葬儀は突然の出来事であることが多く、急な変更やキャンセルが発生する可能性もあります。その際に、どのような費用が発生するのか、キャンセル料や日程変更の条件がどうなっているのかが不透明なままだと、トラブルのもとになります。特に、契約後のキャンセルで全額請求されたり、返金が一切できないといったケースも報告されています。

信頼できる葬儀社は、契約前に書面で明確な説明を行い、「トラブルが起きたときこそ、誠実に対応する」という姿勢を見せてくれます。相談時に「万一、予定変更が必要になった場合の費用や対応は?」と尋ねてみると、対応力を測ることができます。

予期せぬ事態にも備えられるように、契約内容の透明性とフォロー体制の有無は、必ずチェックしておく重要な判断基準です。

判断に迷ったら、まずやる3つの行動

「どこに頼めばいいか分からない」と感じたときこそ、情報を集め、比較し、納得して選ぶための行動が重要です。

葬儀社選びには“正解”があるわけではありませんが、「複数の選択肢を比較する」「担当者と直接話す」「見積もりを細かく確認する」といった基本的な行動をとることで、自分や家族にとって納得のいく選択肢が見えてきます。

ここでは、迷ったときに必ずやっておきたい3つの具体的なアクションをご紹介します。

無料相談・資料請求を複数社から取る

葬儀社選びに迷ったときは、1社に絞る前に、複数の葬儀社から相談や資料請求を行うのが基本です。

見た目には似たようなプランでも、葬儀社ごとの考え方や提供される価値には大きな違いがあります。

とくに重要なのは、価格やサービスだけでなく、「どんな想いで葬儀を支えているか」「遺族にどう向き合っているか」といった姿勢です。こうした情報は、パンフレットの文面や相談時の受け答えから垣間見ることができます。

最低でも2〜3社を比較することで、表面的な条件では見えない差異が浮かび上がります。

見積書を読み解くチェックポイント

見積書は、葬儀社の誠実さを判断する重要な資料です。

総額表示に安心せず、「その金額に何が含まれていて、何が別料金なのか」をしっかり確認する必要があります。

たとえば、火葬料・安置料・搬送費・式場使用料など、基本的な費用が含まれているか。さらに「何日分」「何人まで」「どの会場か」といった具体的な条件が明示されているかがポイントです。

金額の多寡だけで判断するのではなく、「わかりやすく説明されているか」「後から追加になりそうな項目がないか」といった視点で確認することが、納得のいく選択につながります。

Point

  • 分かりやすいパンフレット、会社紹介がある。
  • 写真付きで商品を紹介している。
  • ひとつのサービスだけでなく、選択肢を示している。
  • 明細がはっきりした見積書がついている(会葬者の予測人数・祭壇・お棺の種類・料理・返礼品・お布施の額・数量などが明確)。
  • 食事費用・返礼品まで含めた総額を提示している。
  • セット内容と、追加項目の違いがはっきり説明されている。

担当者の相性と安心感

最終的な判断材料として欠かせないのが、実際に担当者と話してみることです。

その人の言葉選びや対応の丁寧さだけでなく、「どれだけ遺族の想いに寄り添おうとしているか」「こちらの背景を理解しようと努めてくれるか」に注目するとよいでしょう。

葬儀は一度きりの大切な時間。形式だけをなぞるのではなく、「どういう送り方がその人らしいのか」「誰にどんな気持ちを届けたいのか」といった深い問いに、一緒に向き合ってくれる担当者であるかが、後悔のない葬儀につながります。

価格や知名度では見えない、人としての相性や安心感。最後はそこに信頼できるかどうかが鍵になります。

Point

  • どんな質問にも、納得のいく説明や提案がある。
  • 予算の少ない葬儀を希望しても、丁寧に対応する。
  • 過去の実例を、写真や資料をもとに説明できる。
  • その方への思い、ご家族の希望にじっくり耳を傾け、それに合った提案ができる。
  • 急な依頼や変更にも迅速に対応する。
  • 契約を急かすなど、強引な勧誘をしない。

よくある質問

安い葬儀でも後悔しないために何を確認すればよいですか?
表示価格だけで判断せず、「総額でいくらになるか」「費用に何が含まれているか」「追加費用の有無」を必ず確認しましょう。また、お別れの時間や対応体制など、費用以外の要素にも目を向けることが大切です。
仲介業者と直営葬儀社、どちらが安心ですか?
一概には言えませんが、直営葬儀社は自社で施行を行うため、打ち合わせと現場対応の連携が取りやすく、対応品質が安定している傾向があります。仲介業者は価格の安さが魅力ですが、施行業者との連携や引き継ぎに注意が必要です。
葬儀社を比較する際にチェックするポイントは?
比較する主な項目は「費用の総額と内訳」「希望する形式への対応力」「口コミや実績」「キャンセルポリシーの明示」「担当者やチームの対応体制」です。価格だけでなく、内容と安心感を総合的に比較することが重要です。
格安葬儀=悪徳業者なの?
必ずしもそうではありません。ただし、極端に安い価格を前面に出す業者の中には、後から高額な追加費用が発生したり、サービス内容が不十分なケースもあるため注意が必要です。事前に見積書や実施内容をしっかり確認しましょう。
事前相談をすると契約しなければいけない?
いいえ。多くの葬儀社では、事前相談はあくまで無料で、契約を強制されることはありません。むしろ納得して選んでほしいと考える葬儀社が増えています。不安な点があれば遠慮せず相談し、複数社を比較することが推奨されます
小規模葬でもしっかり送れる?
はい。人数の多少ではなく「どんな想いで送るか」が大切です。家族葬や一日葬といった小規模な形式でも、故人らしさを大切にした内容であれば、十分に心のこもったお別れができます。空間演出や進行の工夫によって満足度は大きく変わります。

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中川 貴之