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相談員 : 古家 崇規

家族葬に参列しないときはどうする?香典・お悔やみ・弔意の伝え方を解説

マナー・流れ

家族葬の案内を受けたけれど、参列すべきか迷っている。
あるいは、参列を辞退されたが、香典やお悔やみの気持ちは伝えたい、そんな悩みを抱える方は少なくありません。
家族葬は「家族や親しい人だけで静かに見送ること」を目的とした葬儀の形式です。
そのため、参列しないことがマナー違反になるのではと心配される方もいますが、対応の仕方さえ丁寧であれば失礼にはあたりません。
この記事では、「家族葬に参列しない」立場の方に向けて、香典の扱いやお悔やみの伝え方、供花・弔電の注意点までを詳しく解説します。
ご遺族との関係を大切にしながら、気持ちをしっかり届けるための参考にしてください。

家族葬に参列しないのは失礼?

「家族葬」と聞くと、どこまでが参列対象なのか悩んでしまうことがあります。
「案内されなかったから行かない」「声をかけられたけれど都合がつかない」など、状況はさまざまですが、参列しないことがマナー違反になるのではと不安に感じる方も少なくありません。

この章では、家族葬に参列しないことが失礼にあたるのかどうかを、参列範囲や辞退の判断基準などから詳しく解説します。

家族葬の参列範囲はどう決まるのか

家族葬とは、故人の家族やごく親しい関係者のみで執り行う、少人数の葬儀形式です。
そのため、一般的な告別式のように広く参列を受け入れるのではなく、遺族側が「誰を呼ぶか」を慎重に選び、参列範囲をあらかじめ限定するのが特徴です。

葬儀の案内状に「家族葬のため、参列はご遠慮ください」と明記されている場合は、たとえ関係が近くても、辞退するのがマナーとされています。

参列しないことが配慮になるケース

家族葬は、遺族が静かにお別れの時間を過ごしたいという意向で行われることが多く、招かれていない人が無理に参列するとかえって負担になる場合があります。
そのため、参列しないことが「配慮ある対応」として受け取られるケースもあります。

また、会場の規模や時間の都合、感染症対策などの事情から、最小限の人数に限定している場合もあります。そうした背景を理解し、案内がなかった場合は潔く参列を控えることが望ましいでしょう。

案内されたときの参列辞退マナーと伝え方

家族葬であっても、「ご都合がつけばぜひ」といった形で案内を受けることもあります。
このようなケースでは、参列するかどうかは、相手の意図と自分の状況を照らし合わせて慎重に判断することが大切です。

たとえば以下のような事情がある場合は、参列を辞退しても問題ありません。

  • 遠方に住んでおり、移動が難しい
  • 仕事や家庭の事情で日程が合わない
  • 体調不良や高齢など、体力的な不安がある
  • 気持ちの整理がつかず、参列がつらいと感じる

参列を辞退する場合は、「ご案内いただきありがとうございます」と感謝の言葉を述べたうえで、無理のない理由を簡潔に伝えると丁寧です。

例文としては、次のような言い方があります。

  • 「せっかくお声がけいただいたのですが、どうしても都合がつかず失礼させていただきます。」
  • 「体調の関係でご迷惑をおかけする可能性があるため、今回はご遠慮させていただきます。」

ご遺族に気を遣わせないよう、「申し訳ない」という言葉よりも、「ご配慮に感謝しています」といった前向きな表現を選ぶと、印象がやわらぎます。

また、後日改めて香典やお悔やみの手紙を送ることで、気持ちをしっかりと伝えることができます。

参列しない場合の基本的な心構え

参列しない立場であっても、「故人への敬意」と「ご遺族への思いやり」の気持ちを持って行動することが何より大切です。

香典やお悔やみの言葉、供花など、適切な手段で想いを伝えれば、直接会場に足を運ばなくても、十分に礼を尽くすことができます。

家族葬に参列しない場合の香典マナー

家族葬に参列しない場合、香典を送るべきかどうかは悩みやすいポイントです。
「香典辞退」とされている場合もあれば、「参列は遠慮してほしいが香典は受け取る」というケースもあります。

この章では、家族葬に参列しない場合の香典対応について、マナーや判断の基準を解説します。

香典を辞退された場合の対応

訃報の連絡や葬儀の案内に「香典はご辞退申し上げます」と明記されている場合は、基本的に香典を送らないのがマナーです。

香典を辞退する背景には、「受け取ると返礼が必要になるため遺族の負担になる」「身内だけで静かに送りたい」といった意図があります。

辞退の意思が明確に示されているにもかかわらず香典を送ってしまうと、かえって気遣いや返礼の手間を強いることになりかねません。
そのため、まずはご遺族の意向を尊重しましょう。

香典を送るときのマナーと方法

案内に香典辞退の記載がなく、故人と縁が深かった場合などは、参列しない場合でも香典を送って差し支えありません。

その際は、次のような点に注意して丁寧に対応しましょう。

  • 現金書留で送る(現金のみの郵送は避ける)
  • お悔やみの手紙を同封する
  • 住所・氏名・故人との関係を明記する

香典を受け取る側が安心して対応できるよう、送り方や情報の記載は丁寧に行うことが大切です。

家族葬に参列しない場合の香典金額の目安

家族葬に参列しない場合の香典は、一般葬に比べて少額でも失礼にはなりません。

金額の目安は以下の通りです。

  • 知人・友人:3,000円〜5,000円
  • 勤務先関係:5,000円前後
  • 親戚・身内:5,000円〜10,000円程度

香典の金額は、無理のない範囲で、気持ちを込めて包むことが大切です。
相手との関係性や地域の慣習によっても異なるため、迷った場合は身近な方に相談するのも一つの方法です。

家族葬に参列しない場合のお悔やみの伝え方

家族葬では、遺族の意向により参列を控えるよう案内されることも多いため、直接お悔やみを伝える機会が持てないケースもあります。
そんなときは、電話・メール・手紙といった手段で、丁寧に気持ちを伝えることが大切です。

お悔やみを伝える方法(電話・メール・手紙)

参列できない場合でも、何らかの形でお悔やみの言葉を伝えることは礼儀とされています。
手段は状況に応じて選びましょう。

  • 電話:急を要する場合に有効。ただし、取り込み中のことも多いため、時間帯や簡潔な内容に配慮が必要です。
  • メール:簡潔に気持ちを伝えたい場合に便利。公私の関係性によっては失礼にならないよう慎重に言葉を選ぶことが大切です。
  • 手紙:より丁寧に気持ちを伝えたいときにおすすめ。香典を同封する際にも適しています。

お悔やみの文例(メール・手紙)

お悔やみの言葉は、簡潔で誠意のこもった表現が望まれます。以下は、家族葬に参列できなかった場合の文例です。

このたびはご尊父様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
本来であればお伺いしてご焼香をさせていただくべきところ、かなわず大変申し訳ございません。
ご家族の皆様のご心痛をお察しし、一日も早くお心穏やかに過ごされますようお祈り申し上げます。

避けたほうがよい言葉・表現

お悔やみの場では、以下のような言葉は避けましょう。

  • 重ね言葉(例:「重ね重ね」「たびたび」)
  • 直接的すぎる死を連想させる言葉(例:「死亡」「生きていれば」)
  • 忌み言葉(例:「四」「九」「切る」「終わる」など)

失礼がないように、あらかじめ弔事マナーに目を通しておくと安心です。

参列できなかった場合の別の形での弔意の示し方

「直接お別れできなかったことが心残り」という場合は、後日改めてご自宅を訪問し、お線香をあげさせていただくという方法もあります。

この際は、突然伺うのではなく、必ず事前にご遺族に連絡し、訪問の可否や都合の良い日時を確認しましょう。
また、お線香だけでなく、手土産や簡単なお花を持参するのもよい配慮です。

家族葬に参列しない場合でも、後日改めて弔意を表すことで、気持ちが伝わり、遺族の心にも届くはずです。

供花や弔電を送りたいときの注意点

供花・弔電の送り方とマナー

ご遺族から「供花や弔電は歓迎します」との返答があった場合は、マナーに沿って手配しましょう。

  • 供花は、葬儀社または葬儀場の提携業者を通じて依頼するのが一般的
  • 弔電は、NTTやインターネットの弔電サービスを利用して送る
  • いずれも、送り先・到着日時・差出人情報に間違いがないよう注意する

特に供花は、祭壇の装飾全体の色合いや雰囲気に合わせる必要があるため、喪主に色味を確認するか、葬儀社に直接依頼するのがもっとも確実です。

事前確認をせず個別に注文してしまうと、場の統一感を損ねてしまうことがあるため注意しましょう。
弔電の文面も、短くても丁寧で誠実な言葉を選ぶことが大切です。

家族葬に参列しない場合のよくある質問

Q

家族葬に呼ばれていないが、香典だけ送ってもいい?

香典を送ること自体はマナー違反ではありませんが、まずは遺族の意向を確認するのが基本です。
訃報連絡に「香典はご辞退申し上げます」と記載されている場合は、無理に送らない方が配慮ある対応とされます。
辞退の案内がなければ、現金書留に手紙を添えて送ることで、故人への想いを伝えることができます。

Q

親戚でも家族葬に参列しないのは失礼?

親戚であっても、家族葬の趣旨により参列を控えるよう案内された場合は、それに従うのがマナーです。
参列しないからといって関係が否定されるわけではなく、別の形で弔意を伝えることが十分に誠意ある対応となります。

Q

弔電だけでも失礼にならない?

弔電は、参列できない場合に気持ちを伝える手段として広く受け入れられています。
ただし、供花や香典と同様、弔電も辞退される場合がありますので、事前にご遺族または葬儀社へ確認するのが望ましいです。
差し支えなければ送ってよいとのことであれば、形式よりも気持ちを大切に、簡潔で丁寧な文面を選びましょう。

参列しなくても想いは伝えられる

家族葬では、参列の有無に関わらず、故人やご遺族への思いを大切にすることが最も重要です。

案内がなかった場合や、自らの判断で参列を控える場合でも、香典やお悔やみの言葉、手紙や弔電など、心を込めた対応を通じて気持ちはしっかりと伝わります。

また、ご遺族の了承を得たうえで、後日あらためて自宅を訪ね、お線香をあげるという形も、丁寧な弔意の示し方として受け入れられることが多いです。

大切なのは、形式にとらわれず、相手を思いやる心をもって行動すること。
たとえ家族葬に参列しない場合でも、その想いはきっと届きます。

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中川 貴之