終活とは? 準備をするときのポイントを解説

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終活という言葉を耳にする機会は増えていますが、実際に何をすることなのか、いつから考えればよいのかまでは分かりにくいものです。
長寿化や家族構成の変化、医療や介護への備え、契約や資産情報の複雑化などにより、老後やその先に向けて整理しておきたいことは少なくありません。
こうした内容を十分に整理しないままにすると、いざというときに必要な情報を確認しにくくなったり、対応に時間がかかったりすることがあります。
ここでは、終活の意味や考える内容、始めるタイミング、準備を進めるときのポイントを整理して解説します。

終活とは人生の終わりに向けた準備

終活とは、人生の終わりに向けた準備です。
葬儀やお墓の希望、遺産や遺言書など亡くなった後のことだけでなく、これからの暮らし、お金の管理、医療や介護への備え、不動産の管理、ペットのこと、デジタル遺品を含む身の回りの整理まで、幅広い内容が含まれます。
終活は、将来に備えて自分の考えや必要な情報を整理しておく取り組みでもあります。
考えることが多く、後回しになりやすいものの、早めに整理しておくことで、これからの暮らしを見直すきっかけにもなります。

終活が必要とされる背景

終活が必要とされる背景には、長寿化に加えて、老後や死後を取り巻く環境の変化があります。
厚生労働省の「簡易生命表(令和6年)」によると、日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.13歳です。
一方で、健康上の問題によって日常生活が制限されずに過ごせる健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳とされており、平均寿命との間には約10年の差があります。
この期間は、医療や介護が必要になる可能性が高まる時期でもあります。

さらに、核家族化や高齢者の一人暮らしの増加、生涯未婚率の上昇、デジタル社会による資産情報や契約情報の複雑化などにより、自分の老後や死後のことを誰に頼めばよいのか、何から準備すればよいのか分からない人も増えています。
こうした背景から、近年は終活への関心が高まっています。
安心して老後を過ごすためにも、必要なことを自分で整理しておく意義は大きいといえます。

終活で考える内容の全体像

終活で考える内容は、大きく分けると「ヒト」「モノ」「カネ」の3つに整理できます。
これらに向き合うことは、老後の生活を整え、病気や介護に備え、必要な情報を把握できる状態にしておくことにつながります。
終活の目的は、人生の終わりに備えることだけではなく、これからの暮らしを安心して続けるために、情報や考えを整理しておくことにもあります。

具体的には、次のような項目について考えておく必要があります。

  1. 身の回りの整理
  2. 資産や契約情報
  3. 医療・介護について
  4. 葬儀・埋葬の希望
  5. 遺産相続・遺言書
  6. 親族・友人の連絡先
  7. その他

こうした項目に向き合う過程では、これまでの人生を振り返りながら、これから先をどう過ごしたいかを整理しやすくなります。
その結果として、老後の暮らしを落ち着いて考えやすくなる点も、終活の意味の一つです。

終活を始めるタイミングは人それぞれ

終活を始める年齢に決まりはありません。
早い人では、50代から少しずつ準備を進めていることもあります。
朝日新聞Reライフプロジェクトが50〜70代を中心に男女1,549名を対象に実施した「終活に関する意識調査」(2025年)によると、終活が必要だと思う人の割合は96%でした。
一方で、実際に何らかの終活を始めている人は37.8%にとどまり、将来的に行う予定と回答した人は57%でした。
この結果からも、必要性を感じていても、実際に取り組めていない人が多いことが分かります。

その背景には、身近に終活をしている人がいないことや、まだ元気なため実感が持ちにくいこと、親の介護が一段落してから始めようと考えていることなどがあります。
ただ、終活には手続きや労力が必要になるため、気力や体力が落ちてからでは十分に進めにくい場合があります。
記憶力や判断力がしっかりしているうちに始めれば、自分に合った形で準備を進めやすくなります。
終活を始める時期は人それぞれですが、定年退職や年金の受給開始、家族構成や健康状態の変化、親の介護や葬儀など、自分の生活が大きく動くタイミングをきっかけに考え始めると整理しやすくなります。

終活は身近な整理から始める

終活が必要だと分かっていても、実際に始めるとなると何から手をつければよいのか分からず、そのまま時間が過ぎてしまうことは少なくありません。
終活には、病気や介護への備え、資産や契約情報の整理、相続や死後の手続き、ペットのことなど、考えるべき項目が幅広くあります。
最初からすべてを片付けようとすると負担が大きくなりやすいため、まずは「ヒト」「モノ」「カネ」に関わる身近な整理から始めると取り組みやすくなります。
自分しか知らない情報を書き留めたり、不用品を整理したりと、日常生活に近いことから一つずつ進めていくことが大切です。
何から始めるか迷う場合は、後から確認しやすくなることや、状況を把握しやすくなることから優先すると整理しやすくなります。

持ち物を整理する

自分の持ち物をあらかじめ整理しておくことは、身の回りを整えるだけでなく、後の対応を分かりやすくすることにもつながります。
持ち物の整理には、処分、リサイクル、寄付、売却などの方法があります。
注意したいのは、自分にとって価値があるものや、高額で売却できる美術品や希少品であっても、その価値を知らない人には不要な物に見えてしまう可能性があることです。
そのため、価値のあるものは自分で判断できるうちに整理し、必要に応じて専門業者への相談も考えておくと安心です。

また、使っていない家具や衣類、家電、食器などをまとめて処分したい場合は、生前整理の専門業者に依頼する方法もあります。
持ち物の整理を進める中で、住まいの安全性を見直すことも終活の一部です。
玄関や廊下の段差を見直したり、風呂やトイレ、階段に手すりを設置したりすることも、広い意味では終活に含まれます。
身の回りを整えることは、これからの暮らしを続けやすくする備えにもなります。

ペットの将来に備える

犬や猫などを飼っている場合は、ペットの将来についても早めに整理しておく必要があります。
ペットは家族の一員として暮らしていることが多く、老後の生活の支えになっている人も少なくありません。
実際に、ペットとの暮らしが心の支えになったり、散歩などを通じて外出の機会が増えたりすることで、健康維持につながる場合もあります。
その一方で、高齢によって体力が落ちたことで世話が難しくなったり、入院や施設入所の際に預け先が見つからなかったりすることがあります。

また、一人暮らしの飼い主が亡くなった場合には、ペットの引き取り手がいなくなることも考えられます。
そのため、ペットを飼っている人は、自分に何かあった後もペットが暮らしていけるように、早い段階から準備を進めておくことが大切です。
親族や友人のほか、ペット信託、ペット保険、里親制度、保護団体なども含めて、任せ先や支援の情報を整理しておくことが大切です。

連絡先や契約情報を整理する

終活のなかでも、連絡先や契約情報は早めに整理しておきたい項目です。
まず「ヒト」にあたるのは、自分が亡くなったことを知らせるべき家族、親族、友人、知人の氏名と連絡先です。
税理士や弁護士などに依頼していることがある場合は、その連絡先も記録しておくと対応しやすくなります。
一方、「カネ」にあたる情報には、預貯金、保険、有価証券、年金、公共料金、携帯電話、インターネット契約、デジタル投資、サブスクリプションサービスなどがあります。
ローンや借入金、保証人になっているものがあれば、その内容も整理しておくことが大切です。

近年は、金融機関や各種契約のデジタル化が進み、紙の書類だけでは全体を把握しにくくなっています。
年齢とともに記憶があいまいになり、パスワードが思い出せず、現金の引き出しや契約解除ができなくなることも考えられます。
必要な情報がまとまっているだけでも、後から状況を確認しやすくなります。
連絡先や契約情報は、自分のためにも周囲の人のためにも、早い段階で整理しておきたい内容です。

人生の終わりに向けた希望を書き出しておく

介護の希望、延命治療、緩和ケア、臓器提供、葬儀や埋葬についての考えは、人生の終わりに向けて整理しておきたい大切な項目です。
今は元気に生活していても、将来どのような状況になるかは分かりません。
そのため、あらかじめ考えを書き出しておくことには意味があります。
すべてを決め切る必要はありませんが、現時点での考えを残しておくだけでも、後の判断の助けになります。

生命保険文化センターによる「生命保険に関する全国実態調査」(2024年)によると、介護期間は平均4年7カ月で、4〜10年未満が27.9%と最も多く、次いで2〜3年未満が16.5%、1〜2年未満が15.0%となっています。
10年以上に及ぶケースも14.8%あります。
介護が長期にわたる場合もあることを踏まえると、医療や介護、葬儀についての考えを整理しておくことは、将来に備えるうえで重要です。
迷いやすい内容ほど、早めに書き留めておくことに意味があります。

エンディングノートを活用する

エンディングノートは、自分の情報や資産、相続に関すること、終末医療や認知症になった場合の対応、葬儀や埋葬の希望、友人や知人の連絡先、家族に伝えたい気持ちなどを一冊にまとめて書き残すものです。
遺言書のような法的効力はありませんが、終活の第一歩として始めやすい点に意味があります。
考えや情報を書き出すことで、自分の希望を整理しやすくなり、これからの暮らしを見直すきっかけにもなります。

また、病気や事故などで入院した場合でも、預貯金や保険などの情報がまとまっていれば、必要な確認を進めやすくなります。
エンディングノートは大学ノートに自分で書いてもよく、市販のノートを使う方法もあります。
必要な項目が整理されたものも多いため、自分の目的に合い、続けやすい形を選ぶことが大切です。

終活は優先順位の高いものから進める

終活には、預貯金や資産、医療や介護、保険や役所の手続き、遺言や相続、葬儀やお墓、デジタル遺品、ペット、本人の情報、家族や友人、知人の連絡先など、多くの項目が含まれます。
自分で決めることもあれば、家族と相談しながら考えることもあるため、短期間で一度に整理するのは簡単ではありません。
体力や気力に余裕があるうちから、自分にとって優先順位の高いことや、今すぐ取りかかれることから順に進めていくことが大切です。
終活は一度で終わらせるものではなく、必要なことを少しずつ整理していくことで進めやすくなります。

すべてを一度に決める必要はない

終活で考える「ヒト」「モノ」「カネ」の範囲は広く、最初から完璧にやり切ろうとすると負担が大きくなり、続けにくくなります。
終活は一気に進めるものではなく、自分の健康状態、家族構成、資産状況、住環境や生活環境に応じて、少しずつ整理していくものです。
また、自分や家族が年齢を重ねる中で、考え方が変わることもあります。

そのため、すべてを一度に決めようとするのではなく、優先順位の高いことや、今の時点で判断しやすいことから進める方が続けやすくなります。
まずは自分の情報や考えを整理しやすいエンディングノートから始める方法もあります。
無理なく続けられる形で進めることが、終活では大切です。

気になることや必要性の高いことを優先する

終活では、気になることや必要性の高いことから優先して整理することが大切です。
ただ、何を優先すべきか迷う場合は、後から確認や対応が必要になることから考えると整理しやすくなります。
たとえば、口座番号や暗証番号が分からなくなると対応しにくい資産情報、土地や建物などの相続、ローンや借入金、保証人になっている内容などは、早めに把握できる状態にしておきたい項目です。

相続税がかかるかどうかにかかわらず、財産をめぐって家族や親族の間でトラブルになることはあります。
終活の優先順位を考えるときは、自分にとって気になることだけでなく、後から確認や対応が必要になることも含めて整理する視点が大切です。
判断に迷いやすいことほど、早めに手をつけておく意味があります。

家族と相談しながら進める

終活は一人だけで進めるものと考えられがちですが、家族と相談しながら進めることで整理しやすくなることもあります。
夫婦や親子で優先順位を確認したり、家財の整理を家族に手伝ってもらったりすることで、負担を分けながら進めることができます。
インターネットやスマートフォンを使った手続きが必要な場合は、子どもや孫に助けてもらう方法もあります。

家族と話し合いながら進めることには、自分の考えを整理しやすくなるという利点もあります。
医療や介護、葬儀などについて事前に話しておくことで、自分の希望を伝えやすくなり、家族も受け止めやすくなります。
それぞれの意見や希望を踏まえながら進めることで、終活の内容を実際の暮らしに合った形にしやすくなります。

状況の変化に合わせて見直す

終活は、安心して人生の終わりを迎えるための準備ですが、一度決めたら終わりではありません。
自分や家族の健康状態は年齢とともに変わりますし、医療や介護について予想していなかった状況が生じることもあります。
家族構成や生活状況、預貯金や資産の内容が変わることもあれば、葬儀やお墓についての考えが変わることもあります。

終活は、自分の気持ちや家族の状況に応じて見直しながら進めていくことができます。
定期的に整理し直すことで、今の状況に合った内容を保ちやすくなります。
安心して老後を過ごすためにも、終活は作って終わりではなく、必要に応じて更新していくことが大切です。

お葬式のむすびすでは、終活や葬儀に関する相談も受け付けています。
葬儀の事前相談をはじめ、深夜や早朝の搬送、ご安置施設の確保などにも対応しています。
資料請求はオンラインと郵送のどちらでも可能です。
終活や葬儀について不安がある場合は、必要に応じて相談先や資料請求の方法を確認しておくと、準備を進めやすくなります。

よくある質問

終活とは何ですか?
終活とは、これからの暮らしと人生の終わりに向けた準備です。葬儀やお墓、相続など亡くなった後のことだけでなく、老後の生活、医療や介護への備え、資産や契約情報の整理なども含まれます。 終活は、将来に備えて自分の考えや必要な情報を整理しておく取り組みでもあります。早い段階から少しずつ向き合うことで、今後の暮らしを見直すきっかけにもなります。
終活では何をするのですか?
終活で考える内容は、大きく分けて「ヒト」「モノ」「カネ」の3つです。老後の生活を整え、病気や介護に備え、必要な情報を把握できる状態にしておくことにつながります。 具体的には、身の回りの整理、資産や契約情報の整理、医療や介護の備え、葬儀や埋葬の希望、遺産相続や遺言書、親族や友人の連絡先などが挙げられます。すべてを一度に進めるのではなく、必要なことから整理していくことが大切です。
終活は何歳から始めるものですか?
終活を始める年齢に決まりはありません。必要性を感じた時点で考え始めてよく、早すぎるということはありません。 定年退職や年金の受給開始、家族構成や健康状態の変化、親の介護や葬儀などをきっかけに始める人もいます。年齢で区切るのではなく、自分の生活や状況に合わせて考えることが大切です。
終活は何から始めればよいですか?
終活は、身近な整理から始めると取り組みやすくなります。最初からすべてを完璧に整理しようとすると負担が大きくなりやすいため、まずは持ち物の整理や連絡先、契約情報の確認など、日常生活に近いことから進める方法があります。 また、自分の考えや必要な情報を書き留めておくことも、終活の第一歩になります。何から始めるか迷う場合は、後から確認しやすくなることや、優先順位の高いことから手をつけると整理しやすくなります。
終活は一度決めたら変更できませんか?
終活の内容は、一度決めたら変えられないものではありません。健康状態や家族構成、生活状況、資産の内容などは時間とともに変化するため、その時々に合わせて見直すことができます。 終活は、一度で完成させるものではなく、必要に応じて整理し直しながら続けていくものです。定期的に見直すことで、今の状況に合った内容を保ちやすくなります。

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中川 貴之