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相談員 : 川﨑 海斗

葬儀における学生の服装を解説

マナー・流れ

葬儀は、故人やご遺族への敬意を表す厳粛な場であり、服装もその気持ちを示す大切な要素です。 このページでは、学生が葬儀に参列する際の服装マナーを、制服の有無や季節に応じた装い、小物選び、さらには立ち居振る舞いまで含めてわかりやすく解説しています。

親戚や知人のお葬式に初めて参列する学生の方やその保護者にとって、「どんな服装で行けばよいのか」は大きな不安のひとつです。とくに制服がある高校生の場合、「制服で行ってもいいのか?」「ブレザーはフォーマルとしてふさわしいのか?」といった疑問を持つのは自然なことです。

学生が葬儀に参列する際の服装マナーについて、実際の葬儀現場での慣習やマナーを踏まえて、わかりやすく解説していきます。

まずは「制服で参列していいのかどうか?」という結論からお伝えします。

【結論】学生は「制服」で参列してOK

高校生や中学生が葬儀に参列する場合、基本的には制服で問題ありません。

制服は、学生にとっての「正装」と位置づけられており、礼を尽くした服装として一般的に受け入れられています。

なぜ制服で大丈夫なのか?

その理由は、以下のような背景や社会的慣習に基づいています。

学生は喪服の用意がないことが前提とされているため 葬儀のマナーとして、学生がわざわざ黒いスーツや喪服を用意する必要はないとされています。制服があれば、それが正装として機能します。

葬儀業界や現場でも「学生=制服」が常識になっている 葬儀に多く立ち会っている僧侶や葬儀スタッフの間でも、「学生の制服参列はむしろ一般的で問題ない」とされており、ご遺族からも失礼にあたると見なされることはほぼありません。

学校行事や公的な場でも制服は正装とされる 入学式や卒業式など、正式な式典でも制服は正装として着用されるため、礼儀を重んじる場での着用は自然な判断です。

注意点としての補足

ただし、制服のデザインや色が明るすぎる場合、場合によっては「少し目立つかもしれない」と感じる方もいます。そういった場合には、次のような工夫で印象を整えることができます。

  • 校章やネクタイが派手な場合は、目立たないようにする(外せるなら外す)
  • ジャケットのボタンをきちんと留めて、着崩さないようにする
  • 清潔感のある着こなしを意識する

葬儀では「完璧な喪服であること」よりも、「故人を偲ぶ気持ち」や「落ち着いた態度」のほうが重視されます。制服でも、丁寧な所作と身だしなみを整えることで、十分に失礼のない参列が可能です。

制服で参列する際のポイント

学生が制服で葬儀に参列する場合、そのままで問題ないとはいえ、身だしなみに配慮することでより丁寧な印象になります。ここでは、制服の種類別に注意しておきたいポイントを紹介します。

ブレザー制服の場合

ジャケットの色が濃紺・黒であればそのままでOK。

明るめのグレーや派手なチェック柄など、ややカジュアルに見える制服の場合は、ジャケットのボタンをきちんと留めて清潔感を出すことが大切。

校章やネクタイが目立つ色の場合は、控えめに見えるよう調整する(外せる場合は外すのも可)。

セーラー服・学生服(詰襟)の場合

黒・紺の制服はそのままで問題なし。

リボンやカラーライン(襟元のライン)が派手な場合は外すか、目立たないように調整すると安心。

詰襟の場合、ボタンをすべて留めて、第一ボタンまできちんと着るのが基本的なマナーです。

髪型・靴・靴下などの身だしなみ

靴:黒のローファーまたはシンプルな革靴が望ましい。運動靴や派手な色のスニーカーは避ける。

靴下:黒・紺・グレーなど落ち着いた色で、白や柄物は避ける。

髪型:整髪し、明るい髪色や乱れた髪型は控える。必要であれば一時的に黒に戻すか、整えて参列する。

アクセサリー・ネイル:すべて外すのが基本。ピアスやカラフルなネイルは避けましょう。

制服は正装として認められていますが、着崩していたり身だしなみに乱れがあると、かえって悪目立ちしてしまうこともあります。「場にふさわしいかどうか」という視点を持って整えることが大切です。

夏・冬の学生の服装マナー

季節を問わず、学生は「制服を基準にした礼節重視の服装」を徹底すべきです。 暑さ寒さに合わせた調整は必要ですが、「カジュアルに見えない」「弔意を損なわない」工夫が最優先となります。

葬儀の場は、季節よりも故人や遺族への敬意を最優先すべき場です。 そのため、たとえ猛暑・厳冬であっても、軽装・厚着の度が過ぎると「場にそぐわない」と受け取られるリスクがあります。 特に学生は「制服=正式な礼服」と見なされるため、その範囲内での調整が求められます。

夏(6〜9月)の制服

基本は長袖の制服:半袖シャツが制服指定に含まれる場合は許容されますが、肌の露出は最小限に。

上着不要でもネクタイ着用を推奨:男子学生の場合、ブレザーを脱ぐ場面でもネクタイは着用が望ましいです。

汗対策:汗染みが目立たないインナー(白のTシャツやタンクトップ)を内側に重ねて清潔感を保ちます。

靴下は短くても可、ただし白黒グレーの無地に限定:キャラ物や柄入りはNG。

制汗剤やタオルの携帯は問題なし。ただし香り付きスプレーは避ける。

夏の制服OK例とNG例

カテゴリ 夏 OK例 夏 NG例
上着 制服ブレザー(暑ければ脱いでも可) Tシャツのみ/ポロシャツ
シャツ 白の長袖または指定の半袖シャツ 柄シャツ/開襟シャツ
ネクタイ 男子は必ず着用(省略不可) ノーネクタイ(制服以外)
靴下 白・黒・グレーの無地(くるぶし可) カラフル・キャラ柄
タイツ/ストッキング 肌色を推奨。必須ではない。 カラー・網タイツ
黒の革靴またはローファー スニーカー/クロックス/サンダル
バッグ サブバッグ(黒・無地)なしでも可 リュック/ブランドロゴ入り
汗対策・身だしなみ 無香料の制汗剤/白タオル 香り付きスプレー/ハンディファン

冬(12〜2月)の服装配慮

制服の上に黒・紺・グレーのコートやダッフルを着用可能:ただし、ロゴ入りやファー付きは避け、式場内では脱ぐのが基本。

マフラー・手袋は防寒のため許容:ただし、明るい色や毛羽立ちのある素材は避け、黒・グレー・紺の無地に限定する。

女子学生のタイツは黒で60〜80デニールまでが一般的:透けすぎ・厚すぎ(120デニール以上)は避けましょう。

靴にカイロを入れるなど、目立たない防寒対策は可。

冬の制服OK例とNG例

カテゴリ 夏 OK例 夏 NG例
上着 黒・紺・グレーの無地コート ファー付き・派手色のダウン
シャツ 白の長袖シャツ+地味色カーディガン パーカー/トレーナー
ネクタイ 男子は必ず着用(省略不可) 派手色・柄入り
靴下 白・黒・グレーの無地(くるぶし可) 柄物・色付きの厚手ソックス
タイツ/ストッキング 肌色、黒タイツ(60〜80デニール) 120デニール以上の極厚/柄物
黒の革靴またはローファー ムートン/ファー付きブーツ
バッグ 黒の自立型手提げ(制服に合うもの) ボア付き/キャラ柄/カラフルなエコバッグ
マフラー・手袋 黒・紺・グレーのマフラー・手袋 明るい色/柄入り/キャラ物

制服がない大学生・私服校の場合

制服がない学生、特に大学生や私服校に通う高校生は、私服で葬儀に参列する必要があります。その場合、できるだけフォーマルな服装を心がけましょう。

男女共通の基本スタイル

黒・濃紺・ダークグレーのスーツがもっとも無難。

白シャツを着用し、ネクタイ(男性)や目立たないインナー(女性)で調和を保つ。

スーツがなければ、地味な色合いのジャケット+スラックスやスカートの組み合わせでも可。

靴・バッグなどの小物類

靴は黒の革靴またはシンプルなパンプス(ヒールは低め)。

バッグはロゴや装飾のない黒や濃色のものがベスト。

スニーカーやリュック、華美なアクセサリーは避けましょう。

リクルートスーツもOK

就活用のリクルートスーツがあれば、それを使って問題ありません。派手な要素がないため、葬儀の場にもふさわしい服装です。

高校生が不安になりやすい場面別マナーガイド

はじめて葬儀に参列するとき、どんなふうにふるまえばよいか不安になりますよね。

特に、服装以外のこと――たとえば「いつ、どう動けばいいのか」「焼香ってどうやるのか」など、事前に知っておくだけで安心できるポイントはたくさんあります。

会場に着いたとき

10〜15分前には会場に到着するようにしよう。遅刻は失礼にあたり、式の進行を妨げてしまうためです。

はじめての場所だと道に迷ったり、時間が読めなかったりすることもあります。

少し余裕をもって家を出ることで、落ち着いて式にのぞむことができます。

会場に入るとき

入口で静かに一礼すればOK。あいさつの言葉はいりません。

葬儀の場では、声よりも“静かに礼を尽くす”ことが重視されています。

「こんにちは」「失礼します」など声を出さなくても、頭を下げるだけでしっかりとした印象を与えられます。

慌てず、静かに歩いて席に向かいましょう。

スマートフォンの扱い

スマホは電源を切るか、マナーモード+音・振動もオフにしましょう。

着信音や通知音が葬儀の静けさを壊してしまいます。

スマホをポケットに入れていて、バイブ音が響いてしまうこともあります。

一番安心なのは電源をオフにしてバッグにしまうこと。通知が気になる人は、式が終わるまで我慢しましょう。

焼香のとき

前の人の動作を見て、同じようにすればOKです。

宗派や地域によって少しずつ作法が異なるため、正解を覚えるより“流れを見て合わせる”方が自然です。

だいたいの流れは
【一礼 → 焼香 → 合掌 → 一礼】

もし間違えても、まじめに取り組んでいれば失礼にはなりません。

会話や態度

式の間は私語を慎み、静かに過ごしましょう。

葬儀は“故人との別れの時間”なので、静けさが大切にされいます。

友だちや親戚に会って話したくなるかもしれませんが、式中や会場ではなるべく静かに。

話したいときは、式が終わってから外でにしましょう。

写真・SNS投稿について

最近では、ご家族の希望に応じて動画撮影やライブ配信が行われることもありますが、これはあくまで事前に許可を得た上で、丁寧に進められているものです。

参列者として参加する場合、たとえ「記念に残したい」「いい雰囲気だから撮りたい」と思っても、自分の判断で勝手に写真を撮ったり、SNSに投稿するのは控えましょう。

葬儀は、ご遺族にとって大切な時間です。撮影や発信をしたい場合は、必ず家族やスタッフの許可を得ることが必要です。

当社むすびすでは、ご家族様と信頼関係のもと撮影許可を得て動画配信しております。

学生の制服に関するよくある質問(FAQ)

学生が葬儀に参列する際によく抱く疑問にQ&A形式でお答えします。


Q1. 制服のネクタイやリボンはそのままでいいの?

派手な色でなければそのままで問題ありません。 ただし、赤や明るい色のネクタイ・リボンの場合は外す、または目立たないように調整するとより丁寧です。

Q2. 髪を染めている場合はどうすればいい?

A:可能であれば一時的に黒く戻すか、ヘアスプレーなどで落ち着いた色にするのが望ましいです。 難しい場合でも、清潔にまとめ、できるだけ目立たないように整えることで印象は変わります。

Q3. 靴が黒ではなく、スニーカーしかありません。どうしたらいい?

A:可能であれば黒のローファーや革靴を用意するのがベストですが、 やむを得ない場合は、落ち着いた色のスニーカーで清潔感を意識しましょう。汚れを拭き、派手なデザインやロゴが目立たないものを選ぶと安心です。

Q4. 夏服の制服でも大丈夫?

A:夏服でも問題ありません。 ただし、白い半袖シャツだけになる場合は、ジャケットやカーディガンを羽織るとよりフォーマルな印象になります。透け防止のインナーや着こなしにも配慮しましょう。

Q5. 香典を持っていないと失礼?

A:学生であれば香典を持参しなくても失礼にはあたりません。 香典は保護者が代表して出すことが多く、受付では「学生なので用意しておりません」と一言添えれば問題ありません。

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中川 貴之