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葬祭プランナーの鳥本 拓

相談員 : 鳥本 拓

一日葬における流れを解説|全体の進行と各工程の内容を整理

マナー・流れ

一日葬は、通夜を行わずに葬儀・告別式から火葬までを一日で執り行う葬儀形式です。
所要時間が半日から一日程度に収まるため、遺族・参列者の負担を軽減できる点が特徴とされています。
ただし、従来の一般葬と比べて工程が短縮される分、参列できる機会が限られるなどの違いもあります。
そのため、一日葬を正しく理解するには、全体の進行を把握し、各工程でどのような儀式や対応が行われるのかを整理しておくことが欠かせません。
ここでは一日葬の全体像から始まり、葬儀・告別式、火葬、精進落としといった工程を順に取り上げます。
全体の流れを確認することで、喪主にとっては準備や判断の参考となり、参列者にとっては当日の行動をイメージしやすくなるでしょう。

一日葬全体の流れと所要時間を把握しておきましょう

一日葬は通夜を行わず、葬儀・告別式から火葬までを一日で終える形式です。
所要時間は概ね半日〜一日です。多くの式場では午前10〜11時頃に開式し、午後2〜3時頃には収骨・解散まで進行します。

喪主や遺族は準備や打合せのため参列者より早く会場に入り、参列者は開式30分前の到着が目安になります。
多くの場合は午前に集合し、午後早めに解散する流れで進みます。
そのため、宿泊や長時間拘束の負担を避けられます。

この時間設計は式場や火葬場の利用枠に合わせて組まれるため、午後の早い時間帯に終了する進行が標準です。
ただし、火葬場の混雑や地域の慣習によって終了時刻が前後することもあるため、参列者への案内は余裕を持った表現が望まれます。

一日葬の時間配分を知っておくと全体像がつかめます

一日葬は午前に開式し、午後早めに収骨・解散するのが一般的です。
標準的な進行を示すと、以下のようになります。

時間帯 主な工程 所要時間の目安
午前10時頃 葬儀・告別式の開式(読経・焼香など) 1〜1.5時間
正午前後 出棺・火葬場へ移動 移動時間に応じて変動
午後0時半〜1時頃 火葬開始(炉の予約時間に合わせて開始) 1〜1.5時間
午後2〜3時頃 収骨・解散

喪主や遺族は参列者より早く会場に入り、納棺や進行確認、葬儀社との打合せなどを行います。
参列者は開式の30分前を目安に到着し、受付を済ませて開式を待つのが基本です。

進行時間に影響する要因の一つが、式場と火葬場の距離です。
両施設が併設されていれば移動は5分程度で済みますが、別々の場所にある場合は30分前後かかることもあります。
基本的に火葬炉は予約制であり、開始時間に遅れないよう移動することが必要となるため、距離の違いは全体のスケジュール設計に影響します。

また、都市部では午前早めに開式し午後早めに解散する進行が多い一方、地方では午後に葬儀を始めて夕方に収骨を行う例もあります。
したがって、案内を行う際には「午後早めに終了予定」など余裕を持たせた表現を心がけることが望まれます。

短時間で終わることには利点と注意点があります

一日葬は多くの場合、半日から一日で完結する形式であり、時間的な拘束が短い点が大きな特徴です。
遺族・参列者の負担を軽くできる一方、通夜がないことで参列機会が限られるという注意点もあります。

  • メリット:拘束時間が短く、準備や運営の負担を軽減できる
  • メリット:高齢者や遠方の参列者にとっても移動・宿泊の負担が少ない
  • デメリット:通夜がないため、参列の機会は告別式だけに限られる
  • デメリット:仕事終わりに通夜へ立ち寄るといった柔軟な参列ができない

このように短時間で終える形式には明確な利点と制約があるため、喪主は親族や参列者の状況を踏まえて調整する必要があります。
参列できない人のために事前の弔問や後日の訪問、香典の郵送といった代替手段を整えておくことが望まれます。

一日葬の特徴は通夜を省き当日に集約される点です

一般葬は「通夜→葬儀・告別式→火葬」と二日間に分けて進みますが、一日葬は通夜を省き「葬儀・告別式→火葬」を一日で完結します。
準備や参列の期間が短縮されるため、遺族・参列者の双方にとって時間的な負担を軽減できるのが特徴です。

この形式は従来の一般葬に比べ、工程を「告別式と火葬」に絞ったシンプルな設計として葬儀社でも広く案内されています。
ただし、弔問の場が告別式に限定される点には留意が必要であり、参列者への案内方法や進行の工夫が求められます。

一般葬は通夜を含む二日間工程ですが、一日葬は当日に完結します

一般葬と一日葬の最大の違いは、通夜を行うかどうかにあります。
一般葬は通夜と告別式を二日間に分けて進めますが、一日葬は通夜を省略し、葬儀・告別式と火葬を同日にまとめて行います。

項目 一般葬 一日葬
日数 2日間 1日
主な流れ 通夜 → 葬儀・告別式 → 火葬 葬儀・告別式 → 火葬
参列機会 通夜・告別式の両方 告別式のみ
準備 二日分の準備・接待 一日で完結する準備

このように比較すると、一日葬は「通夜を省略する」点が大きな特徴であり、工程そのものを削減しています。
準備や参列の負担を軽減できる一方で、親族以外の参列者にとっては参加の機会が限られるため、参列の敷居が高くなる側面があります。

通夜を省くことで参列機会や弔問の場が変化します

一日葬では通夜を行わないため、参列できるのは告別式のみとなります。
一般葬のように「通夜だけ参列する」という選択肢がなくなるため、参列機会は限定されます。

特に会社関係者や友人・知人といった親族以外の参列者にとっては、平日日中に行われる告別式に参加するのは難しい場合があります。
一般葬であれば仕事終わりに通夜へ立ち寄れた人も、一日葬では参列を見送らざるを得ないケースが増えるのが実情です。

その結果として、一日葬は必然的に親族中心で執り行う「家族葬」の形をとりやすい傾向があります。
参列対象を絞ることで準備や接待の負担を軽減できる一方、広く弔問の場を設けにくいという性質を持つといえます。

こうした制約を補うためには、喪主側が事前に案内を工夫することが求められます。

  • 参列できない人には後日の弔問を受け付ける
  • 香典を郵送できる旨を案内に記載する
  • 親族中心で執り行う場合は、事前にその方針を伝えて誤解を避ける

このように、通夜を省くことで参列機会は減るものの、代替手段や配慮を加えることで弔意を伝える場を確保することは可能です。
喪主は参列者の状況を考慮し、柔軟に対応できる体制を整えておくことが望まれます。

葬儀・告別式では儀式と参列者対応が中心となります

一日葬花入れイメージ

一日葬の中心となる工程は葬儀・告別式です。
ここでは宗教的儀礼と社会的儀礼が連続して行われ、故人を送る最も重要な時間となります。

「葬儀」は僧侶による読経や引導、授戒といった宗教的儀礼であり、遺族・親族による焼香までを含みます。
一方、「告別式」は一般の参列者が焼香・献花を行い、最後に故人へ花を手向け、出棺に至るまでの社会的儀礼です。

これらを合わせて「葬儀・告別式」と呼び、多くの場合全体の所要時間はおおよそ1〜2時間程度です。
ただし進行の細部は宗派や地域の慣習によって異なるため、事前に葬儀社と確認しておくことが安心につながります。

読経や焼香など儀式の流れを理解しておきましょう

葬儀・告別式は、宗教的な儀式と社会的な儀礼が連続して進行します。
代表的な仏式を例に、一般的な流れを整理すると次のようになります。

  • 読経:僧侶による読経が始まり、引導や授戒といった宗教儀礼が行われます。所要時間は30分〜1時間程度が一般的です。
  • 遺族・親族の焼香・献花:読経が進む中で、まず喪主・遺族、続いて近親者が焼香を行います。宗派や形式によって、焼香に代えて献花を行う場合もあります。
  • 一般参列者の焼香:葬儀に続く告別式の段階で、一般の参列者が順に焼香を行います。人数によっては20〜30分程度かかることもあります。
  • 花入れ:最後に棺へ花を手向けます。故人との最後のお別れの時間になります。
  • 出棺:全員の弔意が整ったのち、遺族や近親者が棺を霊柩車へ運び、火葬場へ向かいます。

このように、葬儀・告別式の中心となるのは「僧侶による読経」と「参列者による焼香・献花」です。
進行の細部は宗派や地域の慣習で異なりますが、参列者は係員や葬儀社の案内に従って行動すれば失礼にはなりません。

喪主や遺族は花入れと挨拶を通じて参列者に向き合います

葬儀・告別式の終盤では、喪主や遺族が「花入れ」と「挨拶」を通じて参列者と向き合う場面があります。
いずれも式を締めくくる重要な役割を担う工程です。

  • 花入れ:出棺直前に棺へ花を手向ける場面です。喪主・遺族が先に花を入れ、その後に親族・参列者が続きます。最後の別れを象徴する瞬間であり、遺族が落ち着いて動くことで進行が円滑になります。
  • 挨拶:花入れと出棺を終えた後、喪主が遺族を代表して参列者に謝辞を述べます。
    内容は「本日はご多用のところご参列いただき、誠にありがとうございました」といった感謝の言葉が中心です。
    また、式中には遺族が焼香や献花の際に一礼するなど、小さな所作を通じて参列者へ礼を示すことも求められます。

このように、遺族の所作と喪主の正式な挨拶は性質が異なります。
慣れない場面が多いため、挨拶文の準備や花入れの進行手順については葬儀社に相談して確認しておくことが安心につながります。

火葬と収骨は1〜2時間を要する工程です

告別式の後には火葬が行われ、収骨までを含めると全体で1〜2時間程度を要します。
火葬そのものの時間は火葬炉の性能や施設の事情によって異なり、40分前後で終わる場合もあれば、2時間近くかかる火葬場もあります。
これに加え、収骨の儀式や待機時間を含めると、全体としてはおおよそ1〜2時間の所要となります。

基本的に遺族や親族は火葬に同行し、最後に収骨まで立ち会います。
一方で、一般参列者については火葬場まで同行する場合と、葬儀式場で解散する場合の両方があります。
地域の慣習や遺族の意向によって異なるため、事前に案内を明確にしておくことが望まれます。

火葬の所要時間は地域差や火葬場の設備状況によって変動します。
特に都市部では利用が集中して待機が発生することもあるため、参列者には「火葬から収骨まで1〜2時間程度を要する」と余裕を持った目安を伝えておくことが重要です。

火葬の流れと所要時間の目安を把握しましょう

火葬は炉への納めから収骨まで、おおよそ1〜2時間を要します。
進行の多くは待機時間を含むため、参列者の体感としては「式の後にしばらく控室で過ごす時間がある」と理解しておくと安心です。

流れを整理すると、次のようになります。

  • 炉前での読経・納め:僧侶が読経を行い、遺族・参列者が最後の拝礼をして棺を炉に納めます(5〜10分程度)。
  • 火葬:火葬炉での火葬時間は多くの場合40〜60分程度ですが、炉の性能や地域の施設事情によっては90分〜2時間かかる場合もあります。
  • 待機:火葬中は待合室で休憩や会食をしながら過ごします。この時間が全体の大半を占めます。
  • 収骨:火葬終了後、遺族・親族が収骨を行います。骨壺に納める儀式は20〜30分程度が目安です。

このように、火葬全体は1〜2時間で進行しますが、施設や地域差による変動があるため、参列者には「おおよそ1〜2時間」と幅を持たせて案内することが適切です。
余裕を見ておくことで、参列者の予定調整や心身の負担を軽減できます。

参列者の同行範囲と解散タイミングを確認しておきましょう

遺族や親族は基本的に火葬に同行し、収骨まで立ち会いますが、一般参列者については火葬場に同行せず、告別式をもって解散とする場合もあります。
同行範囲の違いを把握しておくことは、参列者・遺族双方にとって重要です。

地域や遺族の方針によって運用は異なります。
地方では親族以外の参列者も火葬場に同行する例が多い一方、都市部では移動時間や人数調整の都合から、告別式後に一般参列者を解散とし、火葬は親族のみで行う形式も多くあります。

こうした違いがあるため、喪主や葬儀社は事前に「火葬までご同行いただくのか」「告別式で解散となるのか」を明確に案内することが必要です。
参列者にとっては動線や所要時間の見通しが立ち、遺族にとっては混乱を避けながら進行を整えることにつながります。

一日葬における精進落としや会食の扱いについて

一日葬における精進落としは、基本的には火葬・収骨を終えた後に行うのが標準です。
ただし、火葬に時間を要する地域や施設では、火葬中の待ち時間に会食を設ける場合もあります。
また、必ず行われるものではなく、省略して返礼品や軽食で対応することもあります。

精進落としは本来「忌明けまでの精進を解く食事」として位置づけられ、親族が故人を偲びながら語り合う場の意味を持ちます。
近年は費用や時間の制約などさまざまな理由から、省略または簡略化されることもあります。

このように精進落としは「火葬後が一般的」「火葬中もあり得る」「省略される場合もある」という三つの形があり、
喪主は参列者の状況や準備負担を踏まえて選択する必要があります。

会食を省略するケースとその対応方法

一日葬では、会食を設けずに返礼品や軽食で感謝を伝える形をとることがあります。

省略されやすいケース

  • 参列者の人数が限られている場合
  • 都市部などで会場や火葬場の利用時間に制約がある場合
  • 参列者の負担を軽減するため、短時間で式を終えたい場合

対応方法

  • 返礼品を丁寧に渡して感謝を伝える
  • 軽食や飲み物を用意して短時間で済ませる

一日葬自体が負担を軽くする形式であるため、精進落としも省略されることがあります。
ただし、その場合でも参列者への感謝を伝える工夫を欠かさないことが大切です。

会食を行う場合は親族中心の交流の場となります

会食を設ける場合は、遺族や親族が集まり、故人を偲びつつ交流する場となります。

料理内容は仕出し弁当や会席料理が一般的で、和食中心の精進料理のほか、
最近では食べやすさを重視して洋食や折衷のメニューを選ぶこともあります。
アルコールを用意するかどうかは地域や遺族の方針によって異なります。

会食場所は火葬場の待合室や併設の会食室、あるいは近隣の料亭やホテルの宴会場などが利用されます。
移動を伴う場合は参列者の負担を考慮して近隣を選ぶのが望ましいでしょう。

会食を実施する際は、人数・会場・予算を踏まえて準備を進め、仕出しや会場手配を早めに行うことが重要です。
無理のない範囲で整えることで、参列者にも感謝の気持ちを自然に伝えることができます。

一日葬の所要時間と流れを振り返ると理解が深まります

一日葬は通夜を省き、葬儀・告別式と火葬を1日で完結させる形式です。
全体の所要時間は半日〜1日程度で、葬儀・告別式に1〜2時間、火葬と収骨に1〜2時間を見込むのが一般的です。

精進落としは火葬後に行われるのが基本ですが、火葬中の待ち時間に行われる場合や、
省略して返礼品や軽食で対応する場合もあります。必ずしも一律ではなく、親族や参列者の状況に応じて柔軟に選ばれています。

このように全体の流れと時間配分を整理しておくことで、参列者は予定を立てやすくなり、
喪主にとっても準備や判断の負担を軽減する助けになります。

よくある質問

一日葬はどのくらいの時間で終わるのが一般的ですか?
半日〜1日で完結し、葬儀・告別式に1〜2時間、火葬・収骨に1〜2時間を要するのが目安です。
一日葬では参列者は必ず火葬場まで同行するのですか?
基本的に遺族・親族は同行しますが、一般参列者は告別式で解散する場合もあります。地域や遺族の方針によって異なります。
精進落としの会食は一日葬でも行う必要がありますか?
必須ではありません。火葬後や火葬中に会食を設ける場合もあれば、省略して返礼品や軽食で対応することもあります。
一日葬と一般葬の違いはどこにありますか?
一般葬は通夜と葬儀・告別式を二日間で行うのに対し、一日葬は通夜を省略し「葬儀・告別式と火葬」を一日で完結させます。
会社関係者や友人は一日葬に参列しにくいと聞きますが本当ですか?
はい。通夜がないため、平日の日中に行われる告別式に参加できない場合は参列しにくくなります。そのため、一日葬は親族中心で行われる傾向があります。

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中川 貴之