納棺のプロセスを詳しく解説。故人に敬意を表しつつ、適切な方法で最後のお別れを行う手順を紹介します。
ご遺体の処理と脳幹は家族の考え、遺体の状況、宗教・宗派に合わせて行います。
家族のやることチェックリスト
- 故人の旅立ちの衣装を準備する
- 遺体を整え、着替え、メイクを行う
- 納棺する

ワンポイント
故人が愛用した品など、棺の中に一緒に納めるものは、火葬の際に燃えるものにとどめましょう。メガネなど金属を含むもの、指輪などの貴金属類、ガラス製品など、燃えないものは骨壷の中に入れるといいでしょう。
「白装束」は極楽浄土への旅姿
白装束とは、明衣(みょうえ)や浄衣(じょうえ)と言われ、白木綿に経文を記した経帷子(きょうかたびら)のことを指します。経帷子を着せるのは、故人を僧侶や巡礼者の姿になぞらえているからです。
白装束はかつて、故人にゆかりのある女性の手によって糸尻を止めずに縫われました。仏教で言うところの西方浄土に旅立つために、経帷子を左前に着せ、天冠(てんかん)と呼ばれる三角頭巾を額にあて、手甲(てっこう)をつけ、脚絆(きゃはん)を巻いて、白足袋に草履を履かせ、三途の川の渡し賃である六文銭を入れた頭陀袋(ずたぶくろ)を首にかけ、杖を手に持たせます。白装束は、宗派によって違いがあります。


この記事の監修者
むすびす株式会社 代表取締役社長兼CEO 中川 貴之
大学卒業後、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズの立ち上げに参画。2002年10月葬儀業界へ転進を図り、株式会社アーバンフューネスコーポレーション(現むすびす株式会社)を設立、代表取締役社長に就任。明海大学非常勤講師。講演・メディア出演多数。書籍出版